【完】君に惚れた僕の負け。

真っ暗になった部屋。


先生がいなくなってから、くすくす笑い出したヒナのせいで笑いの連鎖が一周して。


「明日は男子の部屋いかない?」

「かんがえとく!」


そんな声が飛び交ってるのを聞きながら目を閉じる。


「おやすみぃー」


枕投げはしなかったけど、とってもたのしかったなぁ。


寝息が聞こえ始めた真っ暗な部屋。


寝る前に布団の中でスマホを確認したら、メッセージが入ってた。


朱里くんからだ……!


そうだ、あたし『寂しい』って送ったままにしてたんだっけ。



〈そんな寂しいなら夜電話する?〉



……やばい!


寂しいとか言っといてすっごい楽しんでた!



〈明日電話するね。おやすみ〉


そう送ったらすぐに既読がついて。


〈たのしんでください〉


脱力して倒れたパンダのスタンプが続けて送られてきた。