うう……朱里くんと離れるのなんだかすっごく寂しいよ。



「まぁ、楽しんで来いよ。お土産よろしくね」



にっと笑って、ぽんぽんと頭を撫でる朱里くんの手。


じわじわと熱が広がっていくような感覚。たまらなくなって、テーブルに突っ伏した。



「……どうした?なんで潰れてんの?」



どうせニヤニヤ笑ってるんでしょ。

それであたしが真っ赤だと、いつもみたいにばかにするんでしょ。



「荷造りがめんどくさくて潰れたの……」


「荷造りね。あ……そうだ。身に着けるものだけはヒナさんとか女友達にちゃんと相談しろよ」


「身に……?」



むくりと顔を上げると、やけに真剣な顔の朱里くんがいた。



「悪趣味の際立つ服……とくにその他衣類(・・・・・)。ぜったいにほかの人の意見聞いてから決めろ」



……そこまで言う!?



「センス無くて悪かったですねぇ……」


朱里くんはお洒落だからって……!


そうだ。


「じゃあ朱里くんが選んでくれないかな?」


それが一番早いに決まってるもん。


「……っ、え?」


「おねがい。……だめ?」


「うわ……。ずっる」