――バチーン。


それはとてもいい音で。


立ち上がった恋々は、真っ赤な困り顔で叫んだ。



「朱里くんのっ!変態ドキドキ大魔神ー!!」



もつれる足で走りだした恋々は、一度転んでから教室を出て行った。


いつもの三倍痛い頬。



かつてないほどの恋々の動揺が伝わってきて笑える。



「いってぇな……」



つーか、さっきのネーミングセンスどーなの。



でも。


今日一日くらいは、恋々の頭の中にいられる気がする。







15.俺の計画と赤い糸
(ほどけると悪いからしっかり縫っとくね)