「じゃあ俺も行く」


「え!朱里くんが?いいの?」


「なんでちょっと喜んでんの?」



普通「ぜったい嫌!」とか言わない?


「だって朱里くんセンスいいもん」



――パンパン。


洗濯物を叩いて、目を細める恋々。



「だから可愛いの選んでー」


甘えっぽいのんびり声。



ウェーブの髪が太陽に煌めいて、ふわりと揺れる。



「……か」



かわい……。

くらっとした。



「ごめん、ちょっと……先にあがります」


「え!?ひどい!まだ洗濯物こんなにあるのに!」



良く聞こえない。