着替えを終えて、リビング。


丸焦げのトーストを目の前にして思う。


……可愛すぎ。



「いただきます」

「あの……ごめんね、失敗しちゃって」

「最初から期待なんかしてねーよ」

「うう……」


不安げな顔。大きな目が申し訳なさそうに俺をみている。



「……そんな見られてたら食べにくいんだけど」


「ごめん。あたしもいただきます! ……っ。にがぁ……」



……かわいすぎか。
あーあ、なにしてんの。


「ほら、水」


水を一気に飲み干した恋々は涙目。

自分でつくっといてなにやってんだか。


「ぷはぁっ、ありがとう。朱里くんも残していいよ、こんなまずいの!」


「別にまずくない」


「え?朱里くんの味覚って……」



なにその疑うような目。



つーか恋々の作ったものにまずいとか言うな。