ぎゃ、うるさ!耳キーンてした! 思わず両耳に手を当てて片目を細める。 あっという間。 そう、あっという間に、朱里くんは空き教室から飛び出していった。 教室を出るともう、彼の後ろ姿はないんだからすごい速さだ。 「……どうしたんだろう」 あとでちゃんと、相談乗るからね。