「へえ〜!そんなことがあったの!?」

その日の夜、仕事から帰ってきた美咲に透と玲奈が遊園地のことを話すと美咲は驚いていた。

「でも遊園地いいな〜……。玲奈、どうだったの?デートの感想は?」

ニヤニヤする美咲に、玲奈は「はあ?」と冷たい目で透と美咲を交互に見つめる。透はドキッとしていたのだが、玲奈の反応を見て何も考えてくれなかったんだと落ち込む。

「あれ?俺、何で……」

なぜ落ち込むのかわからなかった。玲奈は美人だが恋人にするにはあまりにも変わり者すぎるというのに……。透はため息をつく。

「とにかく、私はこの水を調べる」

玲奈はそう言い、ペットボトルに入った水を顕微鏡で観察したり、熱を加えたりと調べ始める。その時の顔はまるで女の子が可愛いものをもらった時の嬉しそうなものにそっくりだ。

「ああいう玲奈の顔、透くん好きなんじゃない?」

透が玲奈を見つめていると、美咲がニヤニヤしながら声をかけてくる。「まさか!」と透は返した。