「俺は欲張りなの。未春が作るおいしいショートケーキも食べたいし、キスを何十回でもしたい」

熱を帯びた目で見つめられ、私は首を縦に振ることしかできなくなる。そんな顔ができるなんて、達也くんはズルい人だ。

「いいよ。ケンカした時はショートケーキを作る。そして、何十回でも何百回でもキスをするの。お互いが満足するまで!」

私がそう笑って言うと、「なら早速」と達也くんにまたまたキスされる。そのキスは何度触れても甘い。

仲直りをした時、キスは一番甘くなるのかもしれない。