「もちろんそういった男女の関係はなしで……」


「そんなん分かってるつーの
つまりは琴音の為に一緒に生活をする人が欲しいってわけね?
出張の事もあるし」


「まぁ…簡単に言ってしまえばそうなんだけど…」



あぁ。

俺はなんて事を言ってしまったのだろう。

普通に考えたらありえないよな。

頭おかしいって思われてるんだろうか。




けれど次に琴子は意外な答えを出した。




「いいよ!何か楽しそうだし!」


「へ?」



あまりにもあっけらかんとした答えに
提案をしたはずの俺の方が戸惑ってしまった。



「あたしにとってはちょーラッキーな話でもあるし
それに琴音はすっごく可愛いし、全然オッケー!
…人と一緒に生活なんて家族としかした事ないから、逆にハルがイラつくと思うけどねぇ~」


「マジで?!いいの?!物件を見てから、ゆっくり考えてくれてもいいんだ。
無理して頼むような事でもないと思うし」


「えぇ~?!こーいうのは直観が大事だよぉ!!
そうと決まれば善は急げだー!ゴー!!!」


背中に乗ってる琴音を抱き上げて、琴子はとびっきりの笑顔で楽しそうにその場で踊っている。