【完】ボクと風俗嬢と琴の音


「おぉ!安いと。」


思わず独り言も漏れてしまいますわ~。
隣で商品を見ていた主婦らしき若い女性にじろりと訝し気に見られた。


少し歩いて疲れちゃったけど、掘り出し物がいっぱい。
お肉やお魚は冷凍しておくとして、野菜にも冷凍出来るものがあるのは初めて知った。
だから大抵の休日は安くて特売のやっているスーパーに来て、1週間分買いだめをしてしまう。
ハルも言っていたけれど自分で料理をするようになって気づく事も多くなった。



ひとりぶん。作るの難しい!

たまに誰かに食べて欲しくなる!…誰かつーのはもう明白なのだけど。



再び少し歩き出して、失敗したなぁ~と本屋の前を通って思った。
なんせ両手にスーパーの袋ですから。それでも読みたい本の新刊が入ってるとネットで見たから、本屋の中に入って行った。



「これこれこれだよぉ~」


手に取った漫画。
ハルがいっつも買ってきてくれて、いっつも新刊が出たら自分より先にわたしに読ませてくれるんだ。
そんな何気ない優しさが、大好きだった。

一旦手にはとって見たけれども
それは元に戻した。
どうせ全巻はうちには揃っていないんだ。それならば、漫画喫茶で読もう。