「何さ?気になるじゃん」
「実はね、3か月前から一人暮らしを始めて」
「そうなの?!」
「うん、パパは猛反対したけど。なんか新しい自分になりたくて
そこが、た~またまペット可だったんだけども」
そう言って、彼女は携帯の画面をこちらへ向けた。
画面の中には、真っ白い毛に少しだけ茶色の模様が混じっている、子猫の姿。
大きな目をくりくりさせている。それを見て、心が柔らかくなっていく。
「猫っ?!」
「そう。
実はーわたし、猫が嫌いなの」
「え?」
「猫好きなんて晴人くんに近づきたくてついた嘘なの。
ほんっとは猫なんて大っきらぁ~い!犬の方がよっぽど可愛いて~の。
でもたまたま、押し付けられちゃった。なんかぁ~野良猫らしいんだけど~猫の世界って残酷でこいつは駄目だって母猫が思った猫は母猫から見捨てられるんですって
だからそんなん可哀想だろって
でもコレ、押し付けた人はわたしよりもっと猫が嫌いみたいでさ。
あの男のところにいて殺されたら可哀想だし、ね」
「へぇ、でも山岡さんは優しいね?
嫌いな猫をそれでも保護してるんでしょう?
それに押し付けた人も猫が大嫌いなのに可哀想な野良猫を保護してあげて優しい人だね」



