「琴音、ダメだって!」



お風呂を磨いている時も肩に乗って、爪を立てる。
無理やりおろそうとしたら「にゃーん」と切ない声を出して、再び肩に乗ってくる。




くそ!!

可愛いな、ちくしょう。

愛してる!




ぎゅっと抱きしめて顔を近づけキスをしようとしたら、迷惑そうに口を半開きにして前足で俺のキスを拒絶した。


ぴょんっと床に降りたら、何かを察したかのように耳をピクピクさせて玄関を見つめた。


猫は人より聴覚が優れているらしい。


すぐにインターホンが鳴った。


誰か来た!そう察して琴音はすぐにテレビ台の後ろへ隠れて行った。



「こんなんで大丈夫か……」


優弥に預けよう計画。上手くいくんだろうか。


「前に1回来たっきりだから迷っちゃったよ~!
あ~どうぞどうぞ~」


玄関のドアを開けたら何故か優弥の隣に………


「え?!!!!」


一瞬頭が困惑する。


「汚いところですが~~」