傍らには

いつも琴子がいてくれた。

突然始まった同居生活は

お互いの利害の一致のため。

最初はそれだけだった。

俺は琴音のため

琴子は住む家のため



当たり前が
崩れていく事がないように
大切にして
大切にしたいと思い始めた時はもう失いたくないって思い始めていた。
いつか終わりがくる生活であろうと、終わりが来るまでは共に笑って過ごせて行けたのならばと
後で振り返り、一緒に過ごした1年が幸せな時間だったと振り返れるように
この想いを秘密にしていく事に決めた。