・・・いや、中学校、もっと言えば小学校の頃から、こいつは女関係においてこんな調子だったっけ。
「ちなみに一応聞くけど。今回は何がどう転してそうなったの?」
まあまたろくでもない回答が返ってくるのは分かりきっているけど。高校からの家までの帰路をいつもの如く遊馬と肩を並べて歩みだすのと一緒に、一応理由を尋ねてみる。
「何か、さっき3年の先輩に急に呼び出されて殴られた。どうも美姫センパイの彼氏だったらしくてさ。」
「・・・は、はあ。」
「俺の女を寝取ってんじゃねえーって、捨て台詞を吐かれてきました」
相手の声色を真似てちょっと上ずった高い声をだす遊馬。完全に馬鹿にしてる。