するとうっすらと頬を染めた彼女が、恥ずかしそうに下を向いた。
「拓馬くんはK大目指してるんだよね。大学は四年あるんだよ。私、大学は拓馬くんと一緒に通ってみたいな」

「え!? あ、その……えっ!?」
途端に拓馬の頬が上気して、大きな黒目が見開かれしどろもどろになる。

二年も片想いしているくせに告白できないでいたものだから、こういうことには慣れていない。

「私ね、拓馬君のことが好きなんだ。私と、付き合ってください」
顔を真っ赤にして目を逸らす華に、嬉しさ半分、情けなさ半分で頷く。

「こちらこそよろしくお願いします。あの……ありがとう」

本当は自分から言うべきだったのに、勇気を出して言ってくれたのは華ちゃんだった。
僕、もっとしっかりしなくちゃ。
華ちゃんに頼られるような男になりたい。

拓馬は密かな決心を固めていた。