「もうちょっとだけ、公園寄って行こうよ」と鈴花は無理やり正樹をベンチに座らせる。
薄着のドレスにコートでは少し寒いけれど、クリスマスイブの今日、まだ正樹と離れたくはなかった。
「海原先輩と柚果、よかったね。
お父さんも感動してたみたいだし……クシュンッ」
派手にくしゃみをした鈴花に、正樹が自分のマフラーをかける。
「胸元……風邪ひくよ」
目を逸らして首にぐるぐる巻きつけられるマフラーに、鈴花は正樹の暖かさを感じる。
「ふふ」微笑んで自分から手を握った。
「…………」何も言わないけれど、正樹は耳まで真っ赤にして握り返してくる。
「ねぇ、このドレス、どうだった?」
答えは分かっている癖に、正樹が盛大に照れると分かっている癖に、鈴花は顔を覗き込んで尋ねる。
「……似合う。……すごく」
予想通りの返答に、「ありがと、正樹君もタキシード似合ってるよ。……私はユニフォームの方が好きだけど」と呟いて正樹の肩に頭を預ける鈴花。
つないだ手が汗ばんで、自分の心臓が早くなるのを感じる。
「俺は海斗みたいに頭よくないし、医者にはなれそうもないけど、このままずっとバスケを続けていけたらって思ってる。それで、あの、鈴花ちゃんに、ずっと傍にいてほしいんだ」
薄着のドレスにコートでは少し寒いけれど、クリスマスイブの今日、まだ正樹と離れたくはなかった。
「海原先輩と柚果、よかったね。
お父さんも感動してたみたいだし……クシュンッ」
派手にくしゃみをした鈴花に、正樹が自分のマフラーをかける。
「胸元……風邪ひくよ」
目を逸らして首にぐるぐる巻きつけられるマフラーに、鈴花は正樹の暖かさを感じる。
「ふふ」微笑んで自分から手を握った。
「…………」何も言わないけれど、正樹は耳まで真っ赤にして握り返してくる。
「ねぇ、このドレス、どうだった?」
答えは分かっている癖に、正樹が盛大に照れると分かっている癖に、鈴花は顔を覗き込んで尋ねる。
「……似合う。……すごく」
予想通りの返答に、「ありがと、正樹君もタキシード似合ってるよ。……私はユニフォームの方が好きだけど」と呟いて正樹の肩に頭を預ける鈴花。
つないだ手が汗ばんで、自分の心臓が早くなるのを感じる。
「俺は海斗みたいに頭よくないし、医者にはなれそうもないけど、このままずっとバスケを続けていけたらって思ってる。それで、あの、鈴花ちゃんに、ずっと傍にいてほしいんだ」

