続・闇色のシンデレラ

起きる気なんてなかったのに、このまま永遠の眠りにつけばよかったのに、目が覚めてしまった。


俺を呼ぶ誰かの声がしたから。



「凛太朗?」



ほら、やっぱり夢じゃない。綺麗な顔をした女が俺を覗き込んでいる。


この人、誰だっけ。



「おはよう」

「なっ、お前……!」



そんな呑気な思考は、女にゆるやかな笑みで全てを思い出し、寝床から体を引き剥がした。


そうだ、俺はこの女に復讐しようとして無様に失敗したんだ。



「……何しに来た!」

「あまり大きな声を出さないで。怪しい動きを見せれば軟禁どころじゃ済まないよ」



忠告されて見ると、確かに開け放したドアからは、荒瀬組の組員が時折顔を覗かせている。


下手な動きをするも何も、そんな気力はもう残っていない。


こいつは俺を殺してはくれなかったし、生き恥を晒してるようなもんだ。


自虐をしてふと拭った(ひたい)は予想以上に汗をかいていた。