続・闇色のシンデレラ

side 琴音



「だって私は、そういう生き方しか知らない」



優秀な兄がいて、私はずっとお荷物で──幼い頃からずっとその認識があった。

だから誰にも迷惑をかけないように生きてきたつもりだ。

自分を押し殺してみんなの理想を演じて、いつしか本当の自分が分からなくなった。

そんな時出会ったのが志勇さんだった。



荒瀬組若頭、荒瀬志勇。若くして富と名声を手に入れ、極道の中で育ちながらも自由に生きるその人。

自分とは正反対な志勇さんに恋焦がれた。

兄を利用して彼に近づいて、自ら彼に抱かれに行った。


『ある程度の容姿の女なら一度は抱いてくれる。
しかし同じ女は二度と抱かない』


当時来るもの拒まずだった彼にはこんな噂が立っていて、私は一夜の情けを受けるために向かった。

だけど志勇さんは一回のみならず、その後も呼ばれる機会があって、結局私は三度も抱かれた。

だからもしかしたら、彼と本当に恋仲になれるかもしれない──期待したその時、あの人が、“シンデレラ”が現れた。