続・闇色のシンデレラ

「これ、ガサ入れ来ますかね?」



そんなことより仕事に集中しなければ。

話しかけるとアニキは腕組みをして空を見上げた。



「うーん、一応ヤクザ同士の抗争って扱いになりそうだから来るだろうな。その時は俺が対応するから心配すんな」



俺が対応するからって……サツ相手は根掘り葉掘り聞かれるからめんどくさいのに、請け負ってくれるなんて相変わらずアニキは男前すぎる。



「剛さん、カチコミ入れてきた野郎の素性が割れたみたいですぜ!」



かっこいなぁと見とれていたらさっきのおっさんがガラケー片手に話に割って入ってきた。



「情報屋の“梟”が早速突き止めてくれたみたいで、なんでも相手は神木会って奴ららしく……」



……神木?

そのフレーズを聞いた瞬間、時が止まったかのような錯覚に見舞われる。

なんで今更神木の名前が?もしかしたら組員の誰かが復讐を?いや、荒瀬に復讐なんてお門違いもいい所だ──様々な思いが錯綜して足元がぐらつく。



「馬鹿言え、神木は数年前に潰れた組織だ」



混乱する俺の思考を止めてくれたのはアニキの一声だった。