「りんにいちゃ〜ん!!」
翌日は本家を訪れる日だった。
ずいぶん口が達者になった絆は本家の玄関をくぐるや否や抱きついてきた。
……はあ、昨日あんなことしちまったから、純新無垢な絆に会うと癒されるなぁ。
オレはあの一件以来、琴音さんと顔さえ合わせていなかった。
たぶん、避けられてるんだと思う。
根も葉もなく掘り下げて不快な思いさせたんだから当たり前だけど。
「りんにいちゃん、ママとパパがまってるよ!はやく、はやく!」
3歳になった絆はおしゃべりが上手な子どもらしい子だ。
成長を近くで見られない分、久々に会うとすっかり大きくなったと感じる。
なんとなく寂しいなと思いながら、絆に手を引かれ若が待つ離れに向かった。
「いらっしゃい、凛太郎。
ほら刹那、刹那の大好きな凛兄ちゃんよ」
「ちゃ!ちゃあ〜」
玄関のドアを開けると、次男の刹那に熱烈な歓迎を受けた。
ちなみに「ちゃあ」というのはオレのことらしい。
刹那も1歳なったばかりにしてよく喋るよなぁ、そんなことら考えながら靴を脱いで刹那を抱き上げた。
「刹那、おっきくなったな〜!俺の事覚えてくれてたんだ?兄ちゃん嬉しいよ」
高い高いをしてやると、刹那はよだれを垂らしながら赤ちゃん特有の高い声で笑った。



