続・闇色のシンデレラ

「なん、で……それ、知って」

「隠してるつもりでした?俺からすればバレバレでしたよ」


淡々とした口調でそう告げると、彼女はゆらゆらと視線を床に向けてか細い声で呟いた。



「何が目的なの?」

「え?」

「あなたは元はと言えば本家の人間でしょう?
危険因子は排除したいはず……私、そんなつもりないから、お願いだからお兄ちゃんは巻き込まないで……」

「いや、そんなつもりじゃ……ただ俺の興味本位で」

「だったら心に秘めた想いをかき乱さないでよ!
ひっそりと想うことくらい許してよ……」



声を荒らげた琴音さんのその眼から涙がこぼれた。

俺はとんでもないことをしてしまったと思って謝ろうと思ったけど、その前に彼女が声を発した。



「邪魔なんてしないから……お願い」

「………すみません」



言葉が見つからずそれだけ言って、俺は彼女の部屋から出た。



「……最低だ」



ふと唇の隙間からこぼれた呟き。

悔恨の思いは誰に届くことも無く、宙を待った。