続・闇色のシンデレラ

そんなことより、何やら深刻な様子に俺は動くことが出来ずその場にじっとしていた。

ここ通らないと壱華さんがいる病室行けないんだけどなぁ。

タイミングよく看護師とか医者通らないかな、と思っていたら。



「実質、お前が志勇の許嫁みたいなもんだったからな」

「それは、言わない、で」

「……ごめん」



男の方からの衝撃的な発言に俺はびっくりして目ん玉をおっことしそうなくらい目を見開いた。

え?若の許嫁?マジか、てことはつまり若頭は、この人との関係を切って壱華さんを選んだってことなのか。

だとしたらこの人にとって、壱華さんに恋路を邪魔されたも当然ってこと?

俺にとっては壱華さんありきの若頭だけど、そうじゃなかったんだ。



「……ん?颯馬からだ。悪いちょっとここで待っててくれ」



オトナの事情ってやつに口をあんぐり開けて固まっていたら、男がスマホを持って、椅子から立ち上がった。

そしてこっちに向かって歩いてくる。

やばいと思っておれはとっさに近くの非常階段の扉を開けてその中に入りやり過ごした。