SIDE 凛太郎
「……はぁ」
「何、凛太郎緊張してんの?」
「正直、壱華さんに会ったら泣きそうです」
「ははっ、可愛いこと言うじゃん」
俺は壱華さんが怪我をしたとの連絡を受け、病院にお参りに来ていた。
下っ端だからお見舞いなんて無理と思ってたけど、ソワソワして仕事に集中できない俺を見かねて若頭補佐の颯馬さんが俺を病院まで連れてきてくれた。
壱華さんは病院の別棟、特別室に入院しているとのことだ。
早くひと目みたい一心で颯馬さんの後ろをついて歩いていると。
「あらー!颯ちゃんじゃない」
「ゲッ……あ、いや失礼。こんにちは潮崎先生」
ひとりの綺麗な女医さんが近づいてきた。
その人を見た途端、上っ面だけは完璧なはずの颯馬さんが露骨に嫌な顔をした。



