続・闇色のシンデレラ

すると、彼女は瞳孔を開く。

それは驚きを表していた。

しかし、すぐに表情を改めて数秒後「いいえ」それだけ答えわたしから目を逸らした。


その仕草とほぼ同時に、病室の扉が開いた。現れたのは志勇と紫音さん。



「琴音、帰るぞ」

「うん……」



話が終わったらしい紫音さんは、琴音さんを手招く。



「邪魔したな姐さん。機会があればまた会おう」



すると彼はわたしを見て一言。

……なんだか姐さんと言われると反応しづらい。




「あ?誰が壱華に会わせるかバーカ。金輪際ないと思え」

「志勇?」

「なんだよ、こいつがまた会おうなんて脈アリな発言するからだろうが」

「脈アリだとしてもわたしの気持ちが彼に傾くわけないでしょ?
ふーん、そんなにわたしのこと信頼してないんだ……」

「……違う。それは違う」



そう思っていたら、志勇が彼に噛みついたのですかさず制した。



「はっ、東の狼も嫁さんの前ではざまあねえな。いいもの見れたよ、じゃあな」



その様子を見て笑う紫音さん。

そう言い残すと、彼は妹を連れ去っていった。




……結局、琴音さんに潜む何かは分からず終い。

だけどそれがいつか暴かれる日が来ることを、この時のわたしは知らなかった。

彼女の秘密を暴くのはわたしではないことも。