「いえ、ここに来たのはわたしの意志ですから。勝手に兄についてきたんです。ご迷惑でしたらすみません」
「いいえ、本来ならわたしがお礼を伝えに出向かなくていけないところを、わざわざありがとうございます」
ともかく何かをしなければと、座ったままで申し訳ないけれど謝礼をした。
すると琴音さんは驚いたように目を開いた。
その表情はどこか不自然だった。
「荒瀬を、壱華さんを守ることがわたしの使命ですから。そんなことよりお怪我のほうは……?」
「大丈夫です。琴音さんがあの時助けてくれたおかげで軽症で済みました。お腹の子も大丈夫、順調です」
「……そう、ですか」
わたしの話を聞きながら、彼女の心は別の場所にあった。
「あなたは本当に強くて、優しいお人ですね」
「そんなことありません。前向きに考えるようになったのは最近のことです。
ところで琴音さん、わたしに何かを言いたいことがおありですか?」
そんな気がして仕方がなくて、少しわたしから仕掛けてみることにした。
「いいえ、本来ならわたしがお礼を伝えに出向かなくていけないところを、わざわざありがとうございます」
ともかく何かをしなければと、座ったままで申し訳ないけれど謝礼をした。
すると琴音さんは驚いたように目を開いた。
その表情はどこか不自然だった。
「荒瀬を、壱華さんを守ることがわたしの使命ですから。そんなことよりお怪我のほうは……?」
「大丈夫です。琴音さんがあの時助けてくれたおかげで軽症で済みました。お腹の子も大丈夫、順調です」
「……そう、ですか」
わたしの話を聞きながら、彼女の心は別の場所にあった。
「あなたは本当に強くて、優しいお人ですね」
「そんなことありません。前向きに考えるようになったのは最近のことです。
ところで琴音さん、わたしに何かを言いたいことがおありですか?」
そんな気がして仕方がなくて、少しわたしから仕掛けてみることにした。



