「そうか……」



目を細めて穏やかな笑顔で魅せる志勇。


その笑顔が一番好き。一番愛おしいって気持ちが強くなる。



「ふふ、大好き志勇」



だから気持ちがあふれて言葉になる。



「……またそうやって煽る。さっさと寝るぞ」



言葉を受け取った志勇はわたしの頭を撫でて、横になってから照明を消した。






「……志勇からは?」



光が消え、闇の中で志勇の息遣いを感じながら催促する。


愛情の塊を、わたしに力を与える魔法の言葉を。





「ん、愛してる」

「うん、おやすみ」



感覚が研ぎ澄まされた暗闇の愛してるは、わたしをあたたかな闇へ導く。


ああ、なんて心地のいい闇だろうか。


確かなぬくもりを感じながら幸せと囁いて目を閉じた。