続・闇色のシンデレラ

「今回の件の原因は……親父だ」



……親父?つまり、荒瀬の組長が?

あの人が原因ってどういうこと?



「親父自らが仕組んだわけじゃねえ。だが、間接的に、“流進の娘が壱華を襲うよう”仕立てたのは、親父だ」

「……どうして?」



志勇はそう言うと、抱きしめていた腕を離し、向き合う形で座り直した。



「琉進は外国から独自にヤクを入手したとして、元々破門するつもりだった。
しかし証拠が弱く、すぐさま手を切りたくとも切れない状態にあった。
だから流進側から事件を起こし、完全に流進が排除されるよう、こちら側から仕組んだんだ」



その仕組んだ内容が、わたしに関連することなのか。

にわかには信じられないけれど、あの人は、志勇の父である組長さんは、わたしを利用しようとしていた、らしい。

身近な人間が首謀者だったなんて。また自分の恐怖心を追い立てた。



「それで、流進の娘はわたしを襲ったの?」

「……そうだ。梟を利用してな」

「梟?」

「ああ、梟にわざと情報を流させた。“近々荒瀬は流進を切るつもりだ”と。
それを聞いた奴らは何か暴動を起こすはずだろうから、その時に取り押さえ破門すれば自然の流れだ。
しかし何故か、それを聞いた娘が水尾の娘と共謀しお前を攫い、暴行を加えた。
まったくの予想外の出来事だった」

「……」

「結果的に流進を破門に追いやったからいいものの……危うく、壱華を失うところだった」