続・闇色のシンデレラ

「……冷静になったらどう？」

「は？」



お母さんを罵倒され、もう四の五の言っていられない。

私は閉ざしていた口をついに開いた。



「これ以上なにか仕出かしたら、死ぬより恐ろしいものを見るんじゃない？」

「知ってる。あたしが何年この世界で生きてきたと思ってんの？その時は舌を噛んで死ぬから」

「嘘だよ、傍若無人な人生を送ってきた人にそんな勇気はない。
あなた、口だけ達者で……あの姉妹にそっくり……」

「うるさい！あんたなんかさっさと……」



しかし、あの姉妹によく似た態度に、口から出たのは呆れ。

逆上した女はナイフを突きつけ、わたしを扉の奥へと無理やり歩かせる。



「さっさと、ここから落ちて悲劇を繰り返せばいいのよ」



そして扉を開いた女は私をその先へと押しやる。

開け放した先に、閑散とした広間が下に見えて、目の前にはその広場へと続くらせん階段があった。