つまり、わたしにそのパーティーに参加しろと?

要するに、あの屈強で強烈な荒瀬組の男達の前に出ろと?



「無茶だよ、あの強面の人たちの前に出るなんて、想像しただけで緊張して倒れそう……」

「は?んなこと言っても参加は絶対だからな」

「え?」

「今日、資料を取りに本家に帰っただろ?それがこれのことだ。
で、俺がいない間に上役が話を進めていてな。
パーティに『シンデレラが参加すること』は絶対条件らしい」

「……」

「そんなに嫌か」

「……ううん、そうじゃないけど」



……なぜ、今なの?

それに急に決められたというのに志勇が文句言わず許したなんて珍しい。

それとも志勇を差し置いて指示できるような人間の差金?

若頭より地位の高い人っていったい……?

分からないけれど、深読みしてしまうのは不安に駆られているという証拠だ。



少し視線を下ろすと、着る服によっては目立つほど大きくなってきた自分のお腹。

少し怖くなって、そっとそのお腹を撫でた。