続・闇色のシンデレラ

わたしとおばさんの間に割って入った凛は、対峙する女を睨みつける。

面食らった様子のおばさん。しかし次の瞬間キッと目をつり上げ悪女の顔に戻った。



「壱華は私が養ってやってたのよ?どう使おうとあたしの勝手。
ガキは黙ってなさい」

「使う……?何言ってんだよ、あんたの娘だろ?」

「そうよ、あんたらみたいなどうしようもないクズは、死ぬまで従順に(あたし)に従えばいいのよ!」



恐怖と絶望を植え付けさせる女の声。

たまらず、もう聞きたくないと耳を塞ごうとした。



「いい加減にしろ!」



ところが、おばさんの声を遮る凛太郎の声。

ハッと目を見開く。



「子供にとって親ってのは、唯一無二のつながりなんだよ!
自分を見守ってくれる絶対的な理解者なんだよ!」



怒りを爆発させ、彼女の肩を掴み、強く揺さぶる凛。

こんなに怒っている彼を見たのは初めてだった。



「おい!凛太郎……」

「この人があんたの人生を狂わせたって?違うだろうが!あんたがこの人の自由を奪ったんだ!」

「凛太郎、落ち着け!こんな奴に構うな」

「都合のいい時だけ母親面して、久々に会った娘への態度がそれかよ!無事でよかったの一言もないのか!」



力さんが怒りの治まらない凛をおばさんから引き離す。

それでも彼は相手を睨みつけ、一度ぐっと唇を噛むと、それから声を張り上げた。



「そんなの母親じゃない!あんたは間違ってる!」



凛が放った否定の言葉には、確かな力があった。

おばさんとわたしの関係を絶つようなその発言に、なぜか溜飲が下がるような心地だった。