続・闇色のシンデレラ

正確には凛に暴力を振るおうとする男に、わざとぶつかって倒れ込んだのだ。



「あいたたた……!」

「壱華さん……?」

「えっ……!」



さすがの壱華さんが見てる前では罪悪感があるらしく、流進会のバカ息子は手を離した。



「壱華さん、どうしたんすか!」

「肘鉄されて……」



彼女に走り寄りしゃがむと、突然がしりと腕を掴まれた。


その体勢で「剛さん……」と呟くとニヤリ、若が悪巧みを思いついたときと同じ顔をした。


……なるほど、さすが切れ者のシンデレラ。素晴らしい演技だ。



「え、いや、当たってない……」

「てめえ、若の大事な人傷つけて詫びの一言もねえのか!」



壱華さんの作戦に感づいた俺は声を荒らげる。



「ひっ!ご、ごめんなさい!」



すると大の男が無様に震え上がり、しっぽ巻いて逃げて行った。


ふん、同じ責められ方だってのにどうだ。


凛太朗の方がよっぽど大人だな。