ヒーローは勘違いして強くなる(らしい)


いっちゃんの瞳の色も、よく見れば少し青みがかっている。


「色白で、青っぽい瞳で、金髪で、大変なこともあるんだろうけど、素敵じゃん」

「叶華ちゃん…」


こんな答えで合っているのか分からないけれど、素直にそう伝えてみた。


私が声をかけたのを皮切りに、いっちゃんに声をかける男子達が一気に増えた。私と話している様子を見て、怖い奴じゃないと気付いたのだろう。良かった良かった。

でもどこか寂しかったりもする。私だけのいっちゃんが良かった…なんて。

違う違う!そんなんじゃない!


夏頃、遠回りしたくて河川敷をゆたゆた2人で歩いていた。


「暑いねー」

「冬の方が好きだなぁ、僕は」

「そうだよねー」


日に焼けると大変だといういっちゃんは、完全防備で外を歩く。


「叶華ちゃん」

「んー?」

「叶華ちゃんの、明るくて元気な所、好きだなぁ」


急にそんなことを呟く。


「え、なに?急にー」

「ううん」

「あはは!私も、いっちゃんの大人っぽくて優しい所好きだよ!」


と答える。するといっちゃんは、驚いた様子で黙り込んでしまった。


「黙らないでよー」

「いや、ううん。そっか」