ヒーローは勘違いして強くなる(らしい)


伊月聖夜、いっちゃんとの生活が始まることとなった。

その日の放課後。


「いっちゃん!帰ろ!」

「あ、うん」


気を抜いてたらしく、少し驚いていた。

たまに最寄り駅までの帰り道で遭遇していたため、方向が一緒なのは知っている。


「なんで僕に話しかけてくれたの」

「ん?んー」


私は首を傾げる。


「友達センサーが発動したから?」

「友達センサー?」

「なんだろう、この人と友達になれー、みたいなセンサーを感じた、みたいな!」

「センサーはよく分からないけど、話しかけてくれて嬉しかった」

「ほんと?!迷惑じゃなかったなら良かった!」

「迷惑なんかじゃないよ。むしろ叶華ちゃんは大丈夫?」

「何が?」


いっちゃんは少し目を伏せた。


「僕なんかといて、大丈夫?」

「僕なんかじゃないよ、なんで?」

「アルビノで僕浮いてるから…それで、叶華ちゃんがいじめられたりしないかなって」

「アルビノ?」

「僕色白で、白髪に近い金髪でしょ。先天性色素欠乏症っていう遺伝的疾患なんだよ」

「そうなんだ」


テレビで観たことがある気がする。


「別に伝染るとかじゃないんだからいいんじゃない?」

「いやそうだけど…」