私のーーー女性の幸せって何なんだろう?私はずっと結婚したいと思ってる。結婚して、子どもを産んで、平和に暮らしたい。それが女性の幸せなの?

答えは、わからない。私は結婚したいけど目の前の彼は違うのかもしれないし。結局、何が幸せなんてわからない。

「あのさ、梨香」

目の前に座る彼は真面目な声で私を呼ぶ。私の手がそっと握られた。あったかい。こうして手に触れるのも久しぶりで、泣いてしまいそうになる。

「待たせてごめん。俺とずっと幸せに生きてほしい。結婚しよう」

「えっ……?結婚……?」

ずっと待っていたその言葉。彼がポケットから指輪を取り出して、薬指にダイヤが輝いてプロポーズされたんだと実感する。

「俺、梨香を幸せにできるか不安だった。でも、やっぱり梨香じゃないきゃダメなんだ。俺に綺麗なドレス姿を見せてください」

頰を涙が伝う。もう、遅すぎるよ!

「バカ!幸せにしなきゃ許さないから!」