じゃあまた、と行こうとする澤村さんの手を俺は気付いたら掴んでいた。澤村さんが驚いた顔をする。
「あ、ごめ……。暗いし、大丈夫?送って行こうか?」
「大丈夫!家、近いし」
また明日、と澤村さんは言い校門を足早に出て行く。俺は「また明日……」と呟いて手の中のクッキーを見つめた。
おいしそうなクッキーにゴクリと喉を鳴らす。家まで我慢できずに一つだけ食べた。
「おいしい……!」
澤村さんがくれたクッキーは、今まで食べたどのクッキーよりもおいしかった。一つ食べればもう一つ食べたくなる。それを何とか堪えた。
一つ、思い出したことがある。幼なじみの女子が言っていた。それは、女子は好きな男子にしか差し入れなどは贈らないと。全員に差し入れする女子はモテたいだけだって。
「自惚れても、いいのかな?」
初めて、女子に対してこんな思いを抱いた。これって初恋ってやつだよな?どうしよう。
クッキーをもらった日、俺は初恋を知りました。
「あ、ごめ……。暗いし、大丈夫?送って行こうか?」
「大丈夫!家、近いし」
また明日、と澤村さんは言い校門を足早に出て行く。俺は「また明日……」と呟いて手の中のクッキーを見つめた。
おいしそうなクッキーにゴクリと喉を鳴らす。家まで我慢できずに一つだけ食べた。
「おいしい……!」
澤村さんがくれたクッキーは、今まで食べたどのクッキーよりもおいしかった。一つ食べればもう一つ食べたくなる。それを何とか堪えた。
一つ、思い出したことがある。幼なじみの女子が言っていた。それは、女子は好きな男子にしか差し入れなどは贈らないと。全員に差し入れする女子はモテたいだけだって。
「自惚れても、いいのかな?」
初めて、女子に対してこんな思いを抱いた。これって初恋ってやつだよな?どうしよう。
クッキーをもらった日、俺は初恋を知りました。