恋人は社長令嬢

車の後ろを、バンバン叩く音がした。

慌てて、車を停める善。

振り向いた梨々香の眼に、映ったのは……

スーツで、息を切らしている瞬の姿だった。

「ええ!!」

驚きと嬉しさで、いっぱいになりながら、車を降りる梨々香。

「瞬。」

「梨々香。間に合ってよかった。」

そう言って、瞬は手に持っている紙を広げた。

   [ 辞令 ]

営業部第二課 赤間瞬
上の者を、本日を以て係長とする
      
      3月1日
  代表取締役 松森春樹


「最後の最後で、大逆転勝利!!」

「瞬!!」

梨々香と瞬は、春樹と善の前で、抱きしめ合った。