恋人は社長令嬢

「せっかくもらった指輪も、返しちゃって。」

「言っただろ。安物に騙されるなと。」

「値段じゃないよ!それを送ってくれた、気持ちだよ!」

さっきから、ずっと梨々香と春樹のにらみ合いだ。


「ねえ、お父さん。」

那々香が見かねて、春樹に言った。

「梨々香の気持ちも、分かってあげて。人を好きになるのに、年令は関係ないじゃない。」

「確かに、おまえの言う通りだ。」

「梨々香は、私みたいに会社を継ぐかなんて、関係ないんだし……好きなように、させてあげて。」

「フフフッ。関係ないか…」

春樹はニヤッと笑った.

「赤間瞬……」

おもむろに、引き出しから封筒を取り出し、中の書類を見る春樹。

「営業部第二課所属。入社4年目で、月間のセールストップになる事、6回。最近、急成長してきた人材だ。」