恋人は社長令嬢

会社の個人情報を、一手に集める部屋に入り、亮介の札幌のアパートの住所まで、手に入れた梨々香。

社員一人の弱みを探し出す事など、簡単なものなのだ。

「ええっと……誰か来るまで、待機っていうのが、面倒なのよね。」

角に隠れて、人が来るのを待つ梨々香。

「こんなところで、何やってるの?梨々香ちゃん。」

「シッ!声が大きいよ、埜々姉。誰かに見つかったら、どうするの?」

梨々香は、ハッとして振り返ると、目が飛び出すくらいにびっくりした。

「の、の、埜々姉!!」

「やだあ。梨々香ちゃんの方が、声、大きいわよ。」

埜々香は、何も知らずにニコッと笑う。

「何で、ここにいるの?」

「お手洗いに来たの。」

「自分のフロアのトイレに、行けばいいじゃん。」

「微妙に汚れてたりするのよ。私、耐えられない。」

「ハハハッ…」