恋人は社長令嬢

「なんか今日の埜々香ちゃん、いつもと違うね。」

「えっ!!」

「積極的というか、思いつめてるというか。」

「そう、かな。」

「もしかして、俺に告白しに来たとか?」

埜々香は、声にならない声で、ヒャーッと叫んだ。


よ、読まれている。

自分の気持ちが読まれてる!


「なーんちゃって、冗談冗談。」

至が手のひらを、ヒラヒラとさせた。

埜々香はゴクンと息を飲んだ。

「冗談じゃないです。」

「ん?」

「本当に、至さんに告白しに来ました。」

至は黙ったままだ。

「私、至さんが好きです。」


言った、言えた!


「俺も、埜々香ちゃんの事、好きだよ。」

「ウソ……」

「こんな時に、ウソ言ってどうするの。」

「至さん……」

埜々香の頭の中で、教会の鐘が鳴り響いた。