恋人は社長令嬢

書斎の外では、うるさく善が、ドアを叩いている。

「なんか、すごい執念ね。」

「あいつは、小さい頃からしつこいんだ。」

相模原は、埜々香の隣の席に座った。

「可愛そうだから、中に入れてあげたら?」

「あいつを?絶対に無理。」

そして、クスクス笑い出す埜々香。

「絶対に無理って……兄弟なのに。」


この笑顔を 善なんかに見せてたまるか。

今の埜々香様は、俺だけのモノだ。


「あいつが来たって、埜々香ちゃんの邪魔するだけだよ。」

「たまには、いいんじゃない?」

「優しいね、埜々香ちゃんは。」

こうやって埜々香と語らうのが、最近の相模原の癒しになっているのだ。

「埜々香ちゃんって、笑うと可愛いよね。」

「えっ?」