恋人は社長令嬢

善は、兄と向き合った。

「…謙ちゃん?」

相模原は、善を投げ飛ばした。

「痛え!!」

「善、誰にも言うなよ。」

そう言うと相模原は、倒れている善をそのままにして、書斎の中に入って行った。

善は、なんとか立ち上がると、書斎のドアにしがみついた。

「俺も入れてくれよ!」

「うるさい!」

相模原は善を蹴り倒すと、ドアに鍵を掛けた。

「くっそ~。黙っててやらないぞ~!!」

善は、何度も書斎のドアを叩いた。


相模原が書斎の中に入ると、埜々香は相変わらず、窓際の椅子に座っていた。

「結局、中に来たのね。」

「うん。」

最近の相模原は、埜々香の言うとおり、書斎の中では『友達』の振りをした。

「兄貴!兄貴!!」