恋人は社長令嬢

次の日の夕方、善は周りをやたら気にしている、自分の兄である、相模原謙を見つけた。

「兄貴。」

声を掛けた途端、おもしろい程に驚く相模原。

「な、なんだ……善か。」

明らかに不審な感じ。

ふと上を見ると、《書斎》と書いてある。

「兄貴、書斎に出入りしてんの?」

「わ、悪いか。」

善はピンッときた。


『書斎に』ではなく、書斎の中に、何かがあるんだ。


「そういえば、俺も書斎に入っていいって、旦那様に言われてるんだよな。」

「えっ…」

「俺もは~いろっと!!」

「わああああああ!!」

善が、ドアに手を掛けた途端に、叫びわたる声。

そしてゼーゼーと、荒い呼吸をしている。

「……何かあんの?この中。」