。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。




野菜炒めに箸を付けようとしたところで、タイガは突如カっ!と目を開き


「な……何だよ、毒入りじゃねぇよ」


と言うと


「写真撮らなきゃ!って思って♪記念すべき、うさぎちゃんの初☆手作りお弁当だからさ~♪」


と、どこからかスチャっとデジカメを手にすると、すぐにバシャバシャ色んな方向から写真を撮っている。


一通り写真を撮り終わったタイガは、それでもすぐに弁当を食うわけでもなく、真面目に仕事中の組員たち一人ひとり回って


「見て~♪うさぎちゃんからのお弁当!羨ましいでしょ~」


と、自慢(?)してる。


「はぁ、良かったですね」


「兄貴、早く食った方がいいんじゃないですか?冷めちゃいますよ」


「……もうとっくに冷めてると思いますが。お嬢の気持ちのように」


と組員がそれぞれコメントをして、最後の言葉は当たってるだけに言い返せない。


てか、タイガの意味不明な行動にも動じず、組員たちはそれぞれパソコンに向かってる。


てか慣れてる??


ここの組員、色んな意味ですげぇな。


あたしは楽しそうに組員たちの周りをうろちょろしているタイガの姿を眺めて



うーん……



あたし、ホントにあいつとキスしたのか?と再度思った。


あの姿見たら『夢だった』と実感。来て損したぜ。