「どうしたの~?」とタイガは鼻を押さえながらムクリと起き上がってきて、すぐに慌てて立ち上がるとディスプレイを背中に隠す。
「こ、これは!」
「もぉいいよ。お前の変態っぷりは今にはじまったことじゃねぇしな」
額に手をやりため息を吐くと
「じゃぁ他事で?♪」とタイガは楽しそうにワクワク目を輝かせて聞いてくる。
あたしはタイガのデスクに置いてある食いかけのカップラーメンに視線をやると
「ほらよ」と、重箱の入った紙袋をドン!と置いた。
「差し入れだ。ありがたく受け取りな」と腕を組んで言うと
「え!僕に~??♪」とタイガは早速紙袋の中をがさごそ。重箱を取り出すと
「え!ぇ!!僕にお弁当の差し入れ!?」
とタイガはワクワクしながらも泣きそうに目を潤ませる。
よほど嬉しかったのだろうか。
「おうよ……おめぇそんなんばっか食ってっと栄養偏るぜ?」と苦笑してると
「ありがとね~♪」
タイガは早速!と言う感じで重箱を開けたが
「………」
ちょっと無言になり
「わ、ワイルドだね……」と、目をパチパチさせながら強引に笑った。感想に困ると言う感じだ。
重箱の下段には白米、そして上段には壱衣が作った野菜炒め、そんで水筒の中はマサが作った味噌汁がそれぞれ入っている。
「でも、うさぎちゃんが僕に作ってくれたんでしょ~♪嬉しいなぁ」と言って、すぐに割りばしを口で挟むと、手で割っている。
ワリィが、あたしが作ったんじゃねぇけどな。
タイガは嬉しそうだ。



