。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。



「どうしたの~?」とタイガは鼻を押さえながらムクリと起き上がってきて、すぐに慌てて立ち上がるとディスプレイを背中に隠す。


「こ、これは!」


「もぉいいよ。お前の変態っぷりは今にはじまったことじゃねぇしな」


額に手をやりため息を吐くと


「じゃぁ他事で?♪」とタイガは楽しそうにワクワク目を輝かせて聞いてくる。


あたしはタイガのデスクに置いてある食いかけのカップラーメンに視線をやると


「ほらよ」と、重箱の入った紙袋をドン!と置いた。


「差し入れだ。ありがたく受け取りな」と腕を組んで言うと


「え!僕に~??♪」とタイガは早速紙袋の中をがさごそ。重箱を取り出すと


「え!ぇ!!僕にお弁当の差し入れ!?」


とタイガはワクワクしながらも泣きそうに目を潤ませる。


よほど嬉しかったのだろうか。


「おうよ……おめぇそんなんばっか食ってっと栄養偏るぜ?」と苦笑してると


「ありがとね~♪」


タイガは早速!と言う感じで重箱を開けたが


「………」


ちょっと無言になり


「わ、ワイルドだね……」と、目をパチパチさせながら強引に笑った。感想に困ると言う感じだ。


重箱の下段には白米、そして上段には壱衣が作った野菜炒め、そんで水筒の中はマサが作った味噌汁がそれぞれ入っている。


「でも、うさぎちゃんが僕に作ってくれたんでしょ~♪嬉しいなぁ」と言って、すぐに割りばしを口で挟むと、手で割っている。


ワリィが、あたしが作ったんじゃねぇけどな。


タイガは嬉しそうだ。