キョウスケの荒すぎる運転で目的地にたどり着いたときは、キョウスケ&イチを除くメンバーがよろよろと車を飛び出した。
「し、死ぬかと思った…」
リコが顏を青くして地面に崩れ落ち、それを慌てて支えるキモ金髪も
「車酔いしたっ」と言って口元を覆ってるし
「……しばらく動けないかも、吐きそう」と口元を押さえて顏を青くしているエリナに「マジで天国行くかと思った」と千里もげっそり。
戒に至っては……ダメだ…助手席で白目剥いてらぁ
「おーい、戒~大丈夫かぁ?」と指でつんつんしても、しばらくは動け無さそう。
唯一の生存者(?)はイチで
「あれぐらいで何騒いでるのよ、煩いわね」と鬱陶しそうに、そして小さく欠伸なんかをしている。
あ・れ・ぐ・ら・い !?
まぁ確かにあの車内で眠れるぐれぇだから、相当だな。
色んな意味で『ビッグカップル』だな!
まさに『死屍累累』
買い物に行こうにも
「ごめん、しばらく無理」と口元を覆いながらリコをはじめとする、エリナ千里とキモ金髪はぐったりと駐車場にへたり込んでいるし
戒に至っては……だめだ、天国行ってる…
歩けるのはいくらか耐性(?)ができたのと、助手席じゃなかったことも功を奏したあたしと、全く無傷のイチ、そしてキョウスケだった。
「ごめん…買い物してきてくれる?」と青ざめた顏のリコに言われて
思わずあたしはイチと顏を見合わせた。
二人っきりとか気まずい……けれど、死体と化した皆を連れて行くわけには行かず…
「……行く?」とイチがスーパーの建物を指さし
「あ、はい…」と何となく頷くことしかできない。
「俺も行きます」キョウスケが後をついてこうよとして
「当たり前だ!おめぇは荷物持ちだ」
腕を組んでキョウスケを睨み上げると、キョウスケはお手上げのポーズ。
こうしてあたしとイチ、そしてキョウスケの買い物がはじまった。



