。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。



キョウスケの荒すぎる運転で目的地にたどり着いたときは、キョウスケ&イチを除くメンバーがよろよろと車を飛び出した。


「し、死ぬかと思った…」


リコが顏を青くして地面に崩れ落ち、それを慌てて支えるキモ金髪も


「車酔いしたっ」と言って口元を覆ってるし


「……しばらく動けないかも、吐きそう」と口元を押さえて顏を青くしているエリナに「マジで天国行くかと思った」と千里もげっそり。


戒に至っては……ダメだ…助手席で白目剥いてらぁ


「おーい、戒~大丈夫かぁ?」と指でつんつんしても、しばらくは動け無さそう。


唯一の生存者(?)はイチで


「あれぐらいで何騒いでるのよ、煩いわね」と鬱陶しそうに、そして小さく欠伸なんかをしている。


あ・れ・ぐ・ら・い !?


まぁ確かにあの車内で眠れるぐれぇだから、相当だな。


色んな意味で『ビッグカップル』だな!


まさに『死屍累累』


買い物に行こうにも


「ごめん、しばらく無理」と口元を覆いながらリコをはじめとする、エリナ千里とキモ金髪はぐったりと駐車場にへたり込んでいるし


戒に至っては……だめだ、天国行ってる…


歩けるのはいくらか耐性(?)ができたのと、助手席じゃなかったことも功を奏したあたしと、全く無傷のイチ、そしてキョウスケだった。


「ごめん…買い物してきてくれる?」と青ざめた顏のリコに言われて


思わずあたしはイチと顏を見合わせた。


二人っきりとか気まずい……けれど、死体と化した皆を連れて行くわけには行かず…


「……行く?」とイチがスーパーの建物を指さし


「あ、はい…」と何となく頷くことしかできない。


「俺も行きます」キョウスケが後をついてこうよとして


「当たり前だ!おめぇは荷物持ちだ」


腕を組んでキョウスケを睨み上げると、キョウスケはお手上げのポーズ。


こうしてあたしとイチ、そしてキョウスケの買い物がはじまった。