「ちょうど良かった。ここで会ったのも何かの縁だし、一緒に回らね?」と、さらなる戒の提案にあたしは宇宙人を見たかのように目を点。
だって戒は一秒でも千里と一緒に居たくない(←結構ヒドイ)と思ってたのに。
「そうだね~、それもいいかも♪」とエリナは楽しそうに頷く。
一方千里は
「お前、何企んでやがる」と目を吊り上げて思いっきり不審顏。
あたしだって聞きたいよ。
「新垣さんの食べてるのって何?すっげぇうまそう」と戒はエリナの皿に乗ったフルーツサンド?を見てワクワクと目を輝かせている。行動が自然だ。
「龍崎くんも食べる?食べかけだけど」とエリナが気を使ってか戒に笑いかけ
「じゃぁこっちの揚げパンと交換しようぜ」と戒は揚げパンをエリナの皿に乗せた。
「一ノ瀬も甘党だったろ?新垣さんにもらったら?」と戒がニヤリと不敵に笑い
「いや、いい」千里はプイと顏を背ける。
「俺らこれからソフトクリームとかプリンとか食べる予定。一緒にどう?」と戒は笑いかけ、
「え?それってあたしたちが計画したのと同じコースだ」とエリナが目をパチパチ。だってそれってさっき立ち聞きした情報だから、偶然を装ってる戒の言葉に
「な、朔羅?お前も一緒に回りたいよな」と戒があたしに話題を振ってきて、この流れは……頷くしかない。
あたしはぎこちなく頷くと
「じゃ、決まり~♪」と戒は勝手に決めてしまった。
ほんとGoイングマイウェイだな。
あたしとエリナが合意したことで千里もしぶしぶ頷いた。



