「おい!キモ金髪っ!」あたしがキモ金髪を睨むと
「は、はい!」とキモ金髪は条件反射でびくりと肩を揺らした。
「タイム!作戦会議だ!」あたしがタイムを名乗り出ると、千里が手を挙げた。ネットの向こう側で戒がにやりと笑っている。
くっそぉ!
「おい!キモ金髪!お前もっときっちりカチこめ!」腕を組んでガンつけると
「カチコミ…」とキモ金髪が頷く。だけどすぐにへらっと笑い
「でも姐さん、たかがゲームすよ。バツゲームだってアイスだしそこまで熱くならなくても」
との言葉に
ブチっ
あたしがキレた。
「てやんでぃ!たかがゲームだとぉ!アイス?そんなん関係ねぇ!
これは殺(ト)るか殺(ト)られるかの真剣勝負だ!何寝ぼけたこと言ってやがる!
男だるぉうが!」
あたしはそう怒鳴りながら思わずキモ金髪を平手打ち。ちょっと殴った程度なのにキモ金髪は後ろに吹っ飛ぶ。
「ちょっ!朔羅っ!暴力反対!」とネットにつかまりながらリコが目を吊り上げ
「姐さん……いつにも増していいパンチっスね」と打たれた頬を撫でながらキモ金髪はへらへら笑いながらむくりと立ち上がる。
「お前、このままだったら戒にリコを取られるぞ、いいんか?」
腕を組みながら再びガン付けると
「そ、それはっ……!」と慌てながらネットの向こう側にいる戒&リコのチームをちらり。リコは…ネットにしがみつきながら「先輩と喧嘩しないで」と健気だが、戒の方は、まるで挑発するように腕を組み、口の端でにやりと笑みを浮かべている。
くっそ、余裕てやつか?
その不敵な笑みを見てキモ金髪も焦ったようにあわあわ。
「キモ金髪、作戦会議だ」あたしはキモ金髪の肩をがしっと握り、円陣…と言っても二人だけダケドを組み、
ヒソヒソ…



