。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。


ゲームは3セットマッチで先に2セット取った方が勝ち。と言うことで……


接戦の末、1セット目は何とかあたしとキモ金髪が取れたけど、(てか何気にキモ金髪運動神経いいな)2セット目は…


どちらも退かずに長いラリーが続き、


「あ、ヤベっ!」


キモ金髪のトスが変な方向に向いてボールがネット上にふわりと上がる。


やべぇ!


案の定、このチャンスを逃さなかった戒が


「川上!飛べ!ジャンプや!」と怒鳴り


「ぇっえ!?」と戸惑っているリコのお腹をガシっと戒が抱きしめ


「ちょっ…!」と声を挙げつつも条件反射なのだろう、リコと戒が同時に飛び上がり


「川上!スパイクやっ!」戒が叫び


「な、何か良く分かんないけど!」とリコが腕を伸ばし


「おい!キモ金髪!」あたしが怒鳴るとほぼ同時だった。戒&リコのダブルスパイクはかなりの威力でキモ金髪の足元にボールが埋まった。


前を向くとちょうど戒たちが地面に着地するところで、


「キャァ!」落下の速度に追いつけないのかリコが叫び声を挙げたが、


ふわり


戒がリコをお姫様抱っこで抱え、リコは怪我一つ負うことなくきれいに着地。


「ふっ、10.0!♪」と戒は得意げ。


「ち…ちくしょう!!」あたしは奥歯をギリギリ。


ちくしょう……かっこいいじゃねぇかよ…


リコもちょっと顏を赤らめてるし…


じゃなくて!


見惚れてる場合じゃないよ!戒&リコのチームワークが揃ってきた。