残った組はいつの間にか海の家でビーチバレーのネットを借りていたようで、千里とキモ金髪がそれを砂の上に立てていた。
おお!やりたかったリストの上位に入ってるヤツだ!
さっきの一瞬の不安はどこへやら、あたしはすぐにご機嫌になった。
空気が入ったビーチボールを器用に指先でくるくる回している戒が
「せっかくだから組になって、ゲームしね?」と提案してきた。
「「ゲーム?」」
あたしらの声が揃って
「そ、二組に分かれて負けた方の組がアイス奢るってのはどうよ」
「アイスって…ガキかよ」ちょっと呆れて言うと
「何だよ、だってそれぐらいが妥当だろ?」戒は目を細めて
「それとも今日も俺の部屋に来る?キス以上するかも、だけど」とにやりと笑いあたしの耳元でこそっ。
「あ、アイスだ、アイス!!乗ったぜ!」あたしは戒の指に飛びついた。
あ~あ、こうやって戒に乗せられちまんだよな結局。
でもビーチバレーで対決とか、ちょっと面白そう♪
「何か面白そう」とリコも笑い、「でも朔羅と龍崎くんが一緒のチームだとやる前に結果は分かってるって言うか。二人揃うと最強だしね」
最強……ま、まぁそうだよな。
と言うことで、やっぱりくじ引き……と言うか今回は砂の上に描いたあみだくじで
Aチーム(戒、リコ)Bチーム(あたし、キモ金髪)Cチーム(ラインズマン:千里、エリナ)と言うメンバーに決まった。
「えー!あたしが龍崎くんと同じチーム!」
「はぁ!?あたしがキモ金髪と同じ組!」
あたしとリコの声が揃って、戒とキモ金髪は二人で顔を合わせている。
「何だよ、その反応は」と戒が不機嫌そうにリコに軽くでこぴん。
女子たち(一部)は若干不満があるものの、もう決まっちまったしな、女に二言はない!
「おい!キモ金髪!」
「はっはい!」
「お前ヘタうつんじゃねぇぞ!」
「は、はい!!頑張ります姐さん!」
と言うわけで、砂の上に引いたコートの中でゲームをすることになったあたしたち。
やってやるぜ!



