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翌日
ドンッ!ドンッ!
激しく扉を叩く物音で目が覚め、
「お嬢!」とマサの緊迫した声が扉の向こうから聞こえる。
「何!?停電!?」
とまだ寝ぼけていたあたしはガバっと起きだしたが、
「もう9時でっせ!オツトメの時間じゃありやせんか!」
と、言われて慌てて時計を見ると、マサの言う通り9時を少し回ったところだった。
てかマサ……バイトのことをオツトメとか言うなよ…
まぁ半分外れてないが。
急いで支度しなきゃ!今日はオープンからだ!
慌ててベッドから飛び降りて、だけどびっしょり汗を掻いていたことに気づいた。
エアコンはタイマーを点けて寝るから、消えてて当然だけど、この異常なまでの暑さ……
思わずリモコンを手にして確認すると
『暖房』
に、なってて、「ぇえ!?」と声をあげると
「どうされやした!?」とまだ部屋の外で控えていたのであろうマサがまたも聞いてきて
「いや、何でもねぇ」
慌てて言って、今度こそあたしはベッドから降りた。